【新唐人2014年5月26日】5月19日、アメリカ司法省は自国企業5社と労働組合1つにハッカー攻撃し、機密情報を盗んだとして、中国軍将校5人を起訴しました。中共当局はこれに激しく抗議したほか、シスコやマイクロソフトなどを締め出す動きに出ました。
アメリカ司法省が中国軍将校を起訴した翌日、中共は政府のパソコンにはマイクロソフトのウインドウズ8を搭載しない方針を発表しました。
22日、国家インターネット情報弁公室は、ネットを使用する重要な技術・製品に対し、近く安全審査制度を始めるとしました。しかも、「ある国の政府と企業は自社製品の独占や技術の優位により、敏感な情報を大規模に収集している」と述べました。
国営の「人民日報」は、「今回、アメリカが起訴したのは、自分たちのハッカー行為を隠すためだ」と非難したほか、アメリカ国家安全保障局がシスコで生産したルーターやサーバーなどには監視装置が埋め込まれており、それが世界中に売り出されていると指摘しました。
中共政府の激しい抗議を受けて、アメリカ司法省のジョン・カーリン次官補は22日、アメリカは中国軍関係者の有罪を証明するのに十分な証拠を持っていると述べました。
カーリン次官補は、「キーボードの奥、つまり上海にいる、アメリカ企業の情報を盗んだ人間の顔と名前を初めて公開したが、我々には彼らの有罪を証明するのに十分な証拠がある」と言いました。
中国問題専門家の張健さんは、「アメリカが起訴に踏み切ったあと、中共はシスコとマイクロソフトに対し、報復的な措置を行ったが、実際、中共に報復できる力はない」と指摘します。
中国問題専門家 張健さん
「中共がマイクロソフトやシスコに報復しようなど思い上がりです。特にシスコはそうです」
張健さんによると、ハイテク製品はシスコの一人天下であり、中国のインターネットの8割は直接、または間接的にシスコの製品を使っています。
張健さんはまた、中国で搭載されているマイクロソフトの製品は大部分が海賊版であり、完全に知的財産権を侵害しているため、もしマイクロソフト社が中国を制裁すれば、中国はただちに莫大な損失をこうむると述べました。
中国国営メディアはまた、アメリカもネットの安全審査を行っていると批判しました。
それによると、アメリカはすでに2000年から国家安全システムの中で調達した製品に審査を行っており、そのあとも、政府のクラウドサービスや国防総省のサプライチェーンに対する安全審査政策を打ち出すなど、徐々に多様なネット安全審査制度を築き上げたとしています。
アメリカ政府の審査の対象は製品とサービスだけでなく、それらの提供者にも及ぶうえ、サプライチェーン審査の過程や基準、システムはまったく公開されていないと中国国営メディアは非難しました。
オランダ在住のネット専門家、立理さんは、中共は「アメリカが悪事をするから、自分たちも当然、悪事をする」と言っているのと同じだと述べます。
一方、張健さんはアメリカのネット安全審査は中共と根本的に違うと指摘します。
アメリカのネット安全は、個人の自由と国家の安全を保障することを基本にしますが、中共の場合、当局の生存が目的になっているからだそうです。
中国問題専門家 張健さん
「中共体制下で生まれたソフトはいつでも監視できるよう、大量の小細工やバックドアが設置されています。手元の大量の証拠が証明しています」
立理さんも、中共にとってのネットの安全とは、どのような状況下でも当局に反対する声が出ないことであると指摘し、そのために、当局はネット、電話、ショートメール、Eメールを含めた、中国人の一挙一動を監視していると言います。
オランダ在住のネット専門家 立理さん
「中共は国の資源と庶民の血税を使い、こんな悪事をします。束縛する法がないから、あらゆる悪事をするのです」
立理さんは、中共の商業スパイを起訴しただけでは足りないと指摘します。なぜなら商業スパイは中共の大規模な監視システムの一部に過ぎず、大部分は中共に反対の声をあげる人々をターゲットにしているからです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/05/24/a1111519.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/工)